JINKI 4 運命を待つ夕刻

「エル坊。シュートを決めた感触はどうじゃった?」

 問いかけた祖父にエルニィはふんと鼻を鳴らす。

「……悪くないね」

「そうか」

 斜陽がビル群を照らし出す。陽が落ちれば、いつものように日常は終わる。いつものように、とエルニィは心の奥底で繰り返した。

 しかし、常ではないものがある。

 それが知らぬ間に分かっている。分かってしまっていた。

「あのさ、じーちゃん……」

 言いかけて口を噤んでしまう。祖父はサッカーボールを頭に乗せたまま、悠々と歩みを進めた。

「何だ? エル坊」

「いや、その……」

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