レイカル1 Xmas 「レイカルのクリスマス」

 浮遊する影がその手のひらを輝かせる。真紅に染まった可視化されたオーラ――ハウルが纏いつき、一台のトラックを縫い止めた。

「な、何だ、おい!」

 運転席でドライバーが困惑する間にも、その距離は電柱まで刻々と詰まっていく。破壊の轟音が刻み込まれるかに思われたその時であった。

 影が赤い眼を中空に向ける。その気配の中心地で風が逆巻き、真っ逆さまに銀色の流星がドロップキックの姿勢を取って舞い降りてきた。

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