JINKI 33 青い風の舞う空

 ――リバウンドの航空力学で飛翔する物体を分類上、「戦闘機」とは区分しない。

 これは大国が保有数を誤魔化すための詭弁だとか、あるいはもし実戦の域に達した場合において、既存戦闘機とアンノウンを区別するためにある。

 ここで言うアンノウン――未確認の機体はぼやかすまでもなく、血塊炉で稼働する画期的な発明、「人機」である。それは軍学校でいくらか習っていた確認事項であったので、タスク准尉は頭を振っていた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です