JINKI 51 ティータイムの前に

 むすっと頬をむくれさせたメルJの気迫に、赤緒は何も言えなくなっていた。

 彼女には珍しく、居間に座り込み、徹底抗戦の構えである。

 もっとも、それはメルJだけでなく、軒先で同じように目線を逸らしているルイも、なのであるが。

 二人の間に流れるぴりつく緊張感に、赤緒は困り果てていた。

 どう言葉をかけるものか、と悩みあぐねた末に、あっ、と声にする。

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