「お茶うけを持ってきましたよー……って、あれ? 皆さん、どこへ?」
首を巡らせたさつきは、軒先で巨大な筐体をいじっているエルニィを発見していた。
「あの、立花さん。皆さんは……」
「あー、なんか自衛隊の視察だってさー。南とルイはそのお付き。赤緒は《モリビト2号》で臨戦待機。まぁ、当然っちゃ当然だよね。視察中に《バーゴイル》でも出たら困るし」
「じゃあ、お兄ちゃんも……」
「両兵も下操主で待機だってさー。んっと……、ここをこういじくると、レーダー範囲が倍になるはずだからっと……」
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