JINKI 79 歩くような速さで

 ふわぁ、と欠伸を噛み殺し、赤緒はパジャマ姿のまま、台所へと顔を出していた。

 既に朝食の用意をしている五郎へと挨拶する。

「おはようございます……五郎さん」

「赤緒さん、おはようございます。今日も登校日ですよね?」

「はい……」

「寝不足ですか?」

 尋ねられ赤緒はこくりと頷く。

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