ウィンヴルガ 4 真白のとある1日 1

 この朝の奉仕は時間が極めて重要で、出来る限り5分丁度で終わらせる必要がある。速すぎても遅すぎてもダメなのだ。

「うっ、そろそろ出そうです」

 その言葉が合図となって、私は扱くスピードを上げてラストスパートをかける。口内の肉棒がビクビクと震えだし、根室の吐く息も短いものへと変化する。

「あっ、あっ、出ます、出ますよっ!」

 根室が私の頭を鷲掴みにすると、爆発寸前の肉棒を一気に喉奥へと押し込んだ。

「んんっ!? んぐぅっ!! ひぐっ、ごぼっ……んぶっ、んっ、んん゛っ!」

 これも毎回のこととは言え、一向に慣れることはない。気道を塞がれる苦しさに目をカッと見開いて抗議の呻き声を上げる。必死に息をしようとすると、肉棒から滲み出た粘液混じりの唾液が鼻から噴き出した。

「うっ……真白さん、飲んで下さいっ!」

 私の苦しさなど我関せずで、根室は私の喉奥で性欲を爆発させた。

「んぐぅっ!! んぶぅっ!! んくっ、ひっ、うっ!? んんっ、お゛っ!? んっ、んぶぅううぅぅううっ!?」

 ドロッとしたヘドロのような生臭い精液が喉壁に絡み付く。

「んぶぅっ!? んふっ、ぶっ……んっ、んっ、んん゛っ!?」

 嫌悪感に耐えながら必死に喉を上下させ、その白濁粘液を飲み下していく。

「んぶっ、んぐっ、ん゛ぐっ、ごふっ!? んんんっ!! んぶぅっ!?」

 息ができない苦しさと大量の精液の気持ち悪い喉ごしに思わず噎せ返り、大量の精液が鼻から噴き出した。ツーンとした痛みが鼻の奥で炸裂する。

「ごぼぉっ!? ごほっ! げほっ! んぶぅっ!? んん゛っ!! んんんんっ!!!」

 反射的に顔を引いて肉棒を吐き出そうとするが、根室に頭を押さえつけられていてビクともしない。私にできることは、溺れないように精液を胃の方へと押しやるだけだった。

「んふっ、ふーっ、ふーっ、んんっ……げほっ、げほ!! げぇっ、はぁっ、はぁっ……!」

 やっとの思いで精液を全て嚥下すると両手を地面に着いて激しく咳き込む。涎や鼻から噴き出た精液がポタポタと地面に垂れるのを顔をしかめて見つめながら息が落ち着くのを待つ。

「ふぅっ……どうでしたか? 私のザーメンの味は。美味しかったですか?」

「はぁっ、はぁっ、バカじゃないの? こんなもの……不味いだけよ」

「ふふふ……そうですか。今日も良かったですよ。さて、時間は……4分28秒ですか。ふふふ、惜しかったですねぇ……それじゃあ次に行きますよ」

 服すらも着せてもらえずに朝の奉仕を終え、荒い息を吐く私に容赦なく次の要求が課せられる。

 4分28秒……5分との差は32秒。これが〝次の責め〟の時間となる。

「真白さん、立つのです」

 言われた通りにヨロヨロと立ち上がると、休めをするように足を開いて手を後ろで組む。邪悪に嗤う根室を射るような目で見据えるが、足はどうしても震えてしまう。

 たった32秒……? 違う。それだけあれば十分に〝地獄〟を経験できる。

「うっ、くっ……ど、動作確認をお願い……します……」

「ひひっ、それではいきますよ」

 私の〝懇願〟を聞くと、根室がポケットから小さな端末を取り出すと、私の下腹部をイヤらしい顔で見ながら画面を指で触れた。

 その瞬間――

「ひぎっ!? ぎぁぁぁああああぁぁぁっ! ああ゛っ、あ゛っ、あがぁあああああっ!!」

 私の口が勝手に開いて絶叫を上げた。

 下腹部に走る鋭い痛み。1秒も経たないうちに身体をくの字に曲げて苦しみ始める。身体の中を青白い2つの電気が迸っているのが目に入ってくる。それは子宮の少し上――丁度、卵巣があるあたりだった。

「あぎぃぃっ!! あがっ、ひぎゃぁぁぁああああっ! あ゛ぁ゛っ、あぁ゛っ んぁ゛あ゛ぁぁあ゛あぁあ゛あっ!!」

 ――私は身体の中にも首輪を着けられている。

 処女を失って根室のところに囚われた初日、私の卵巣には生体電極ナノマシンが取り付けられた。根室が持つ端末を操作すると、卵巣に電気が流れる仕組みだ。当然、卵巣や子宮には身が引き裂かれるほどの激痛が襲い掛かる。でも、私が気絶しないギリギリの強さに調整されているから、気を失うことも許されない。

 私は毎朝、このナノマシンの作動確認と称して、朝の奉仕に掛かった時間と〝5分〟との差分だけ電気を流される。放電時間は端末にタイマー機能が備え付けられているため、何があっても止まることは無い。

「い、いたい゛っ! い゛だい゛ぃ゛ぃい゛いっ!! あっ、ぎゃあぁぁあぁぁあっ!!」

 放電から5秒後には床に転がってのたうち回る。女性にとって最も大切な卵巣と子宮に何千もの高熱の針を突き立てられているような痛みだ。身体が私の意志とは無関係に痙攣を起こし、打ち上げられた魚のように跳ね上がる。

「ふっ、ぐぅうう゛ううう゛ぅ゛ぅっ!!! ん゛がぁ゛ああ゛あ゛あぁぁ゛っっ!!」

 股間から生暖かい液体がブシュッ――と勢いよく噴き出した。

 子宮の隣にある膀胱が電気によって収縮して強制的に排尿したのだ。夜の間に溜まった小水が溢れ出す。恥ずかしさを感じる余裕すら今の私には無かった。

「はぎぃいいいっ! ぐっ、ぎっ、いぎっ、ぎっ、ひぎっ、い゛ぃ゛ぃい゛い゛ぃい゛っっ!!」

 この激痛に耐えるために食い縛った歯がカチカチと音を立てている。大きく見開いた目からは涙が止めどなく溢れ、先程飲み込んだ精液が喉元までせり上がって来る。

(痛い痛い痛い痛いっ!! 今何秒経ったのっ……!? 後何秒あるのっ……!?)

 子を産む女性特有の防御姿勢なのか、無意識にお腹を守るように押さえてしまうが、それで通電の痛みがマシになることは無い。悔しくて悔しくて堪らないけれど、私は毎回、髪を振りたくりながら泣き叫ぶ。子宮が収縮する途轍もない痛み。多分、陣痛はこんな感じなんだろう。

「あ゛っ、あ゛ぁ゛ぁぁあ゛ああ゛あぁ゛ぁあ゛あ゛あっっ!!」

 腰を突き上げたままの姿勢でピーンと硬直させながら一際大きな絶叫を轟かせた瞬間、フッと電気が止まった。それと同時に持ち上がっていた身体が一気に脱力して床にドサッと横たわる。

「ん゛っ……あ゛っ……ひっ……ぎっ……がっ……」

 通電は止まったものの、身体は機械的な痙攣を繰り返す。子宮の異常な収縮によって飛び出した愛液よりも粘性の高い子宮分泌液が膣口から溢れていた。

「さて、〝朝礼〟も終わったことですし、休んでもらって構いませんよ。朝食を終えたら今日の調教を始めますからね」

「うっ……ぐっ……はぁっ、はぁっ、くそっ……絶対、許さないから……」

 倒れ伏したまま根室を見上げて憎悪の籠った瞳を向ける。過去にも根室に捕まって、処女膜検査を受けたり、卑猥な衣装を着て指で性器を拡げさせられたりした。何度もピンチを切り抜けて反撃して来たけど、今回はそれも難しい。ポケットに入っている端末に触れるだけで、私は先程のような凄まじい激痛に苛まれる。そして、どこかに囚われた飛花ちゃんが更に酷い目に遭ってしまう。だから私は何もできない。根室もそれが分かっているから、私がどんなに睨んでも勝ち誇った顔を崩さない。

「許さない、ですか……ふふふ……出会った時から変わらないその表情、本当に良いですねぇ。その顔を歪めさせるのが私の何よりの楽しみなのです。あぁ、粗相はちゃんと自分で片付けておいて下さいよ」

 そう言うと根室は踵を返し、高らかに笑いながら部屋から出て行った。

「絶対に負けない……耐えてやるんだから…………」

 一人残された私はギリッと歯を噛み締める。卵巣は未だジンジンと痺れ続けていた…………。

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