ウィンヴルガ 5 真白のとある1日 2

 不規則に生えていると思っていた突起は、どうやら膣内にある〝苦痛ポイント〟を的確に責める仕様になっているようだ。ビリッとした痛みや不快感に瞼がピクピクと痙攣してしまう。奥に入れば入るほど、その刺激が大きくなっていく。

 私の秘部が巨大な槍で貫かれていくところを、根室は半笑いの表情でじっと眺めている。

「あ゛ぐぁっ……!! お、奥に……当たっ……て……う゛っ、ぐぅぅっ……苦、しいっ……」

 あっという間にディルドの先端が私の禁域の入り口へと到達した。膣全体を隙間なくディルドが埋め尽くし、限界までギチギチに押し拡げているせいで、ディルドの凹凸や突起を嫌でもはっきりと感じてしまう。

「どうやら奥まで届いたようですね。ピンク色の綺麗な子宮口がはっきりと映ってますよ」

 根室の手元では、ディルドの先端のカメラの映像が映し出されているのだろう。自分でも見た事の無い自分の最も大切な場所を嫌悪を抱く相手に見られる――それは筆舌に尽くし難いほどの屈辱だった。

「バイタルサインは……体温と心拍数の上昇と発汗、身体の痙攣……しっかりと苦痛を感じているようですね。そのディルドを造った甲斐がありますよ」

「ふーっ、ふーっ! 変態、野郎……こ、こんな、もの……何て、こと……う゛っ、ぐぅううっ!」

 〝嫌なところ〟に当たっている突起ををずらそうと身体を捻じっても、他の苦痛ポイントに強く食い込んでしまう。だからと言ってじっとしているのも辛い。

「さてと、準備も整いましたので、続けましょうか」

 そう、これで終わりではない。

 膣に無理やり異物を捻じ込み、突起の苦痛に震える膣壁や子宮口を眺める〝だけ〟で終わるはずがない。これは前座でしかないのだ。

「まずは上動作の確認、と……」

 根室がパネルをカタカタと叩いた。すると……

  ガシャン――ッッ!!

「ぐふぅっ!?」

 ドゴッと殴られたような衝撃がお腹に走った。

「う゛っ、あ゛あ゛あ゛っっ!!」

 一拍置いて私の口から悲痛な声が上がる。

(なっ、何が……起こって……!?)

 自分の股間の方を見ると、子宮口まで届いてもまだ有り余っていたディルドが根元まで埋没していた。当然、その分だけ子宮が強引に押し上げられ、その苦痛が新たに加わる。

 いかに子宮がクッション性に優れ、ある程度お腹の中で動くとは言え限度がある。男性器の長さを遥かに超える硬質の異物が叩き込まれればひとたまりもない。子宮はデリケートな内臓なのだ。

「問題なさそうですね。では、本番を……」

「ちょっ、ちょっと、待って……こ、こんな……っ!? ぎっ、ひぎぃぃいいっ!!」

 私の言葉は途中から悲鳴へと変わった。

 鉄の棒が上下運動を開始し、私の膣内を出入りし始めた。始めはゆっくりと次第に速く……。

「は、激し、過ぎっ!! ひぎゃっ、がっ、う゛っ! あぐっ! あ゛っ、あ゛あ゛あ゛っ!!」

 身体を壊しかねない猛烈なピストンのせいで、息が詰まる。子宮に人工物が叩き付けられる痛みと衝撃、そして無数の突起が膣壁を削る刺激で胎内を激しく揺さぶられ、目を見開いて悶え苦しむ。

「くっ、苦しっ……息がっ……ひっ、ひぎいぃっ!! あぎぃい゛い゛ぃっ!!!」

 苦痛を紛らわせるために四肢を暴れさせたいけれど、肘と太ももの先が動かせない。だから、私はただひたすらこの責めを享受するしかない。全部を子宮で受け止めるしかないのだ。ピストンで身体を押し上げられる度に、無理に開脚させられた股関節が悲鳴を上げているかのように痛んだ。

「い゛っ、だぁっ!! い゛ぎぃっ! あぐっ! ひぎ――っ!!」

 ディルドのピストン運動に合わせて、カリによる下腹部の膨らみも上下に動く。自分の胎内が無遠慮に問答無用に蹂躙されていることを示すその動きははあまりに絶望的な光景だった。

「い゛やぁあ゛あっ!! あ゛ぁっ!! ぐうぅううっ!! 痛゛いぃっ!!」

 乱暴すぎる性行為、いや、人体実験に快楽など微塵も感じるはずがなく、暴虐の責め苦に打ちのめされながら、髪を振り乱しながら唯一自由になる首を暴れさせる。

 根室はそんな私の姿にも暴虐の手を緩めることは無く、おぞましいほど不気味な笑顔でこちらを眺めている。

「があ゛っ! あ゛あ゛ぁ゛っ!! ん゛ぁ゛あ゛あ゛ぁっ!!」

 その時、ディルドのピストン運動が停止する代わりに、四肢を飲み込んでいる拘束具から2本の鉄製のアームが伸びて来るのを涙で滲んだ視界が捕らえた。先端には太い針が付いていて、不気味にきらめいている。

「なっ、何っ!? こ、これ以上……何を……するのよ……」

 機械による無慈悲なピストンによって息も絶え絶えな私はそれを見て絶望の表情を浮かべる。

 2本のアームは真っすぐに私の胸へと向かって来ると、何の警告も無く乳首に先端を突き立てた。

「――っ!? ひぎゃぁあ゛あ゛あ゛あっっ!! いたぁああああっ!!」

 突然の激痛に視界がチカチカと明滅を繰り返す。

 5cmはあるであろう針が根元まで突き刺さり、乳腺を犯す。

「昨夜は私がまだ3回しか出していないというのに、あなたは寝てしまいましたからね。御主人よりも先にへばってしまう悪い子には少しお仕置きをしてあげましょう」

「何を、言って……ひっ!? ぎぃっ!!」

 何か液体のようなものが針を通して私の乳房へと注入される。このタイミングで打たれる液体がまともなものであるはずがない。

(何……っ!? 一体何を打たれたの……!?)

 飛花ちゃんは以前、意図的に陣痛を引き起こす薬剤を使用された。あれと同じものなのか、もしくは別の何かなのか……。

 ――その答えはすぐに分かった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です