「モリビトの駆動系はナナツーのものが流用されていて……で、代替部品をすぐには揃えられないから、関節部やブルブラッドの消費を少なくするために、されている工夫が……」
そこまでマニュアルを読んだところで、ノックの音が耳朶を打つ。
「……こんな時間に?」
青葉は枕元の時計を見やる。もう深夜二時だ。とっくにみんな寝入っている時間だろう。慎重に歩み寄ってドアを開けると、パジャマ姿のルイが枕を持ってじっとこちらを見据えていた。
思わずひっ、と短く悲鳴を上げてしまう。
「ルイ……? どうしたの? 南さんは……」