JINKI 133 妖雲を討て

「――微調整よし。今のところ、敵との距離は前段階の試算通りだが……本当に来るってのか? 立花」

 そう尋ねた下操主席の両兵に、エルニィから返答が来る。

『……間違いないよ。こっちに向かってゆっくりと、それでいて確実に襲ってくる。暗雲が見えるでしょ?』

「暗雲、ね……」

 そう呟いた両兵が索敵に入るのに、赤緒は口を挟んでいた。

「……でも、本当に、空から来る敵なんて……」

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