JINKI 140 約束は風任せで

「あれ? 小河原さん、それって、もしかしてバイクですか?」

 柊神社の境内で両兵が弄っていたのは年季の入った黒いバイクであり、レンチやら何やら工具を取り出している。

「おう、見て分からんか? こいつ、橋の下の仲間内でちょっとした話題になっていてな。一人の奴の所持品だったんだが、維持費が馬鹿にならんとのことで引き受けたんだ。とは言え、オレもバイクのメンテっつーと初心者だからな。こうして柊神社まで持ってくりゃ、天才も居るし、それなりに見れるものにはなんだろと思ってな」

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