JINKI 81 帰る場所があるなら

「あっ……立花さんってば、またゲームしてる……」

 洗濯物を取り込んだ赤緒はじっとテレビの前で居座っているエルニィを見咎めていた。別段、ゲームをするなと言っているわけではない。ただ、節度を守って欲しいと感じているだけだ。

「立花さん。ゲームばかりしていると、本業が疎かになっちゃいますよ」

 それとなく飛ばした注意にもエルニィは一顧だにしない。その態度に赤緒はむっとしてエルニィの背後へと歩み寄り、手にしているコントローラーを引っ手繰っていた。

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