【8】「螺旋へと赴け」 『――了解。両兵たちは何とか確保したみたい。……ま、これがいい事態なのかどうかは疑問なままだけれど』 エルニィが通信を切り、そして誘導を始める。《ブロッケントウジャ》へとフライトユニットを装備させ […]
投稿者アーカイブ:綱島志朗公式サイト管理人
JINKI 255-7 暗礁の決着
【7】「暗礁の決着」 額で弾けた感覚に、ああ、とJハーンは感じ入る。「……来たな。メシェイル」 白銀の雪が光り輝き、今に都市圏を麻痺させようと降りしきる景色で、自分を殺しに来た死徒の翼を目の当たりにする。
JINKI 255-6 譲れない意地で
【6】「譲れない意地で」 「……なんてぇ、こったよ。こりゃあ……」 自衛隊の待合室のテレビに中継された光景はあまりにも衝撃であった。 何せ、これまで圧倒してきた八将陣の人機が、グリムの眷属の有する人機を相手に、ほとんど何 […]
JINKI 255-5 破滅の雪花が降る
【5】「破滅の雪花が降る」 ――アキラと名乗った関係者の女性は、メルJに関する仔細を語っていた。 それを医務室で聞き及んでいたのは自分とエルニィだ。 「……つまり……グリム協会の生み出した人造人間。それが君らだって? […]
JINKI 255-4 復活のJ
【4】「復活のJ」 ――検閲を超えた、と仮定しても、相手が武器を持っていないとは限らない。 南はそう伝え聞いていたが、自衛隊の眼を掻い潜り、その上で敷地内に武器を持ち出すような相手が交渉人ではあまりにも迂闊だと判じて […]
JINKI 255-3 グリムの遺産
【3】「グリムの遺産」 「――それにしたって、小河原さん。いい酒持って来るじゃないの」 「まぁな。この間、黄坂の奴に頼まれていた護衛任務が思ったよか羽振りがよかったもんでたまにゃ贅沢も悪かねぇ」
JINKI 255-2 蠢動するモノたちへ
【2】「蠢動するモノたちへ」 『――二人とも準備はいい?』 エルニィの声に導かれて、赤緒は真正面に捉えた銀翼の機体と相対していた。
JINKI 255-1 地獄からの死者
【1】「地獄からの死者」 納得した覚えはない、と何度目か告げられてハマドは正直なところは辟易していた。 「……カリス。いい加減にしましょうよ。私だって、別に納得したわけではないんですから」 『けれどよ! 今回ばっかりは […]
JINKI 254 私達のスクールライフ
「いい? さつき。見つからないように静かにするのよ」「わ、分かってますけれど……。本当に大丈夫なんですか? その……」「何よ。文句あるの?」 ルイは黒いほっかむりを被り、息を潜めている。
JINKI 253 アルマジロのきもち
「今日の朝ご飯どうしよっかな……あれ? ヴァネットさん?」 「あ、ああ……赤緒か。どうしたんだ?」 「どうしたんだ、じゃないですよ……。そっちこそどうしたんです? こんな朝早くに……射撃訓練……はしてないですし」