JINKI 200 南米戦線 第十五話 「少女が見てきた戦場」

【15】「少女が見てきた戦場」 「査問会って……だってあれは、エルニィのせいじゃないはずです!」  青葉の抗議の声を受け、南は困り顔でこちらを見返してきた。

JINKI 200 南米戦線 第十四話 「暗黒は芽吹く」

【14】「暗黒は芽吹く」  カラカスをいつまで試すつもりだ、と問いかけて来たのはカリスであった。 「後生大事に《キリビトプロト》とやらを使っている場合でもないんじゃねぇか? 面倒な抵抗勢力だって出てきている。お前だって分 […]

JINKI 200 南米戦線 第十三話 「世界に縛られるだけの」

【13】「世界に縛られるだけの」  野営地に後続が追いついてきたのはもう夜も更けた頃合いで、両兵は火を絶やさないようにと言いつけながらリーダーたちを出迎える。

JINKI 200 南米戦線 第十一話 「後ろは振り向かない」

【11】「後ろは振り向かない」 『データの試算完了。移送は数日以内に行われるはずだ』  情報屋の声を《バーゴイルミラージュ》のコックピットの中で聞いていたメルJはボリュームを絞っていた。

JINKI 200 南米戦線 第九話 「誕生、黒髪のヴァルキリー」

【9】「誕生、黒髪のヴァルキリー」 「――本当に、あんたは身勝手よね」  モリビトのコックピットの中で二年振りの再会を果たしたルイに、青葉は頬を掻く。 「えっと……背、伸びたよね……ルイ」

JINKI 200 南米戦線 第七話 「カラカスアンヘル」

【7】「カラカスアンヘル」 「敵の照合を開始。数は四。名称は《ホワイト=ロンド》」  こちらへと一斉にミサイルポッドを照射してきた相手に対し、挙動する前に全弾が突き刺さる。 『やったぞ! これで少しは……』

JINKI 200 南米戦線 第六話 「帰還」

【6】「帰還」  抱えた体温は今にも消え入りそうで、両兵は声を張り上げていた。 「死ぬな! 青葉! ……クソッ! もっと早く動けよ! てめぇもナナツーだってンならな!」  嵐の夜だ。