レイカル 52 12月 レイカルと中二病

「……うー、寒っ。……あれ? レイカル、どうしたのよ、それ」  削里の店へと足を運んだ小夜は黒いコートを着込んでいるレイカルを発見する。 「ふふっ……知りたいか? 割佐美雷……」  その手には包帯が巻かれており、まさか、 […]

レイカル51 11月 レイカルといい日旅立ち

「寒っ。すっかり冷え込んできたわねぇ……」  駅のホームに出るなり、小夜はそうぼやいていた。  今日は少し遠くのロケ場所に行くのに、珍しく電車移動で、小夜はコートを羽織っていた。

レイカル50 10月 小夜と秋風の季節に

「あれ? ナナ子、何してるのよ。これまで作ったレイカルたち用の服を集めたりして……」  ナナ子がキャリーケースいっぱいに服を並べ上げているのを目にして、小夜は疑問符を浮かべる。 「まぁ、なんて言うの? ちょうど気温とかも […]

レイカル 49 9月 レイカルと衣替え

 宵闇を駆け抜けるのは、何も慣れたものでもなく。  ただ、最初のほうよりかは少しだけこの戦闘にも掴めてきた――と、作木は小夜のバイクの後部に跨って声にする。 「レイカル! 敵は三体……! ダウンオリハルコンだ……!」

レイカル 48 8月 ウリカルと水刃の残暑見舞い

「それにしたって、どういう風の吹き回しなのかしらねー。水刃のジジィがこの時期に呼んでくるなんて」  サイドカーに乗り込んだナナ子のぼやきに、小夜はうーんと呻っていた。 「そうねぇ……水刃様が私たちを改まって呼びたいなんて […]

レイカル 47 7月 カリクムと憂鬱な金曜日

「雨ばっかりで今年は憂鬱よねー」  しとしとと降りしきる雨空を眺め、ため息をついたナナ子に小夜は少し同調できないでいた。 「……毎年のことでしょうに。それに、何だかんだで季節は巡るでしょ? もう七月なんだし、そろそろ…… […]

レイカル 46 6月 ウリカルと父の日

「うん? いつになくそわそわしているじゃないか。何かあったのかい? ウリカル」  声をかけた削里に対し、ウリカルは見つめていた雑誌を大慌てで閉じていた。 「い、いえ……っ、その……何でもございませんっ! 削里様……っ!」

レイカル44 4月 削里と花見酒

「風流なもんだ。こうして、外で将棋を打つなんて」 「しかし、真次郎殿。少し、無理なのでは?」 「無理なんて言うもんじゃないさ、ヒヒイロ。それとも、お前の盤面に不満でもあるのか?」

レイカル43 3月 レイカルとホワイトデーのお返し

「大変だ、ヒヒイロ! 創主様が……って、何だ、居たのか、ナナ子と割佐美雷に……それとカリクム」 「オマケみたいに言ってるんじゃないわよ……で? 何が大変だって?」  削里の店を訪れたレイカルは相変わらず相当な慌てようで、 […]

レイカル42 2月 レイカルと義理チョコ

「作木くーん、居ないの? 居ないなら入っちゃうわよー」  小夜は何度か作木の部屋のドアをノックしてから、合鍵で押し入っていた。 「お邪魔しまーす、ってレイカルは居るじゃない。珍しいわね、留守番ってこと?」