JINKI 301-1 白銀の少女

【1】「白銀の少女」  一つ、二つと光芒が迫り来るのを目の当たりにして、アームレイカーに思惟を通す。  連動した機体循環パイプが軋み、空から強襲してきた《バーゴイル》へと銃口を突きつける。  即座に武装識別信号が振られ、 […]

レイカル66 3月 レイカルと三寒四温の日々

 気温の落差は目に見えて出てきていると実感するのは、こうして外を出歩くと冬服をまだ仕舞っていない人間と出くわす時だ。  そういう時には決まって、自分の服装が適切なのかどうかが分からなくなってくる。

JINKI 298 ネイルに夏色が咲く

「うーん……上手く塗れないなぁ……これはこう……?」  目の前で頭を悩ませるエルニィに赤緒は困惑しきった顔で応じる。 「その……立花さん、自分の塗ったらいいんじゃないですか? 何で私のなんです……?」

レイカル 65 2月 レイカルと乙女のパワー

 女子力と言うのは案外不思議なもので、毎年あれやこれやと奮闘しても意外と蓄積ではなく乗算タイプのものなのだ。  少なくとも毎年チョコレートを作っているのに、どうにも上手くなった気がしないのは、やはり簡単に計測できるような […]

JINKI 296 黒の女と星巡りの横顔

 機動力ではこちらのほうが上だと、《バーゴイル》が空中展開していく。  その様は磁石が弾けるように鮮やかで、下操主席に収まっていたユズは見とれてしまうほどであったが、戦場はその一ミリの油断が命取りとなる。

JINKI 295 ガロウズトウジャ破壊命令

 作戦司令室は静謐の只中にあった。  それもこれも、自分たちが仕掛ける好機を作るためにここまで作戦を繋いできた功績の一つであろう。 『広世。こちらは秘匿区画に入った。キムと私たちは引き続き、潜入作戦に打って出るが……』

JINKI 294 とめはねに心を込めて

「あれ? まだ教室に残っていたんですか? 立花さん」  さつきは図書室に寄っていたために今日はルイと一緒に下校しなかったのだが、クラスを覗くとエルニィの姿が垣間見えたので声をかけていた。 「あっ、さつきじゃん。なに、ルイ […]