JINKI 123 ルイとエルニィのゲーム奮闘記

「……ん、これクリアしたらラストだねー」  ふわぁ、とエルニィが欠伸を噛み殺す。ルイはその隣でコントローラーを握ったままスタッフロールを見つめていた。 「……それにしたって疲れたぁ……いくらボクが天才だからって、三日三晩 […]

JINKI 121 幸せなユメを

「……ん、眠れない……」  さつきはふとそう呟いて身を起こす。  特に目の冴えるような何かをした覚えはなかったが、何となく眠れない夜と言うのはあるものだ。  台所で水を飲んでから、また寝入るとしよう。そう考えて、降りてく […]

JINKI 120 生存係数を超えて

『……世君。……勝世君! 聞こえていますか?』 「ハッ……! あ、青葉ちゃん……?」 『何を寝ぼけているんですか? 作戦行動中ですよ』  その言葉に勝世は嫌でも現実に叩き起こされてしまう。ハンガーに固定された人機、《トウ […]

JINKI 119 突入戦域を駆ける

「……一号ラインに着いた。ここから先は暗号通信とする。にしても、悪くない空だ。作戦決行にもってこいの……」  一機の《ナナツーウェイ》から伝令された言の葉に迷彩色の後衛機が続く。  青空の下で砂礫を踏み締め、森林地帯を今 […]

JINKI 118 なだらかな平穏を

 断崖絶壁に佇んで、薄靄の中で声を浴びる。 「両兵。どうだ? 人機越しじゃない、本物の空気は」 「……だるいもんだ。人機なら一っ跳びの距離を、こうして歩くっつーのはな」 「だがこうでもしないと、ラ・グラン・サバナの霊峰を […]

JINKI 117 空騒ぎの日々に

「おーぅい、赤緒ー。リフティングしていい?」  エルニィが軒先にて呑気にサッカーボールで戯れているものだから、赤緒は洗濯物を取り込みつつ諌める。 「……立花さん。していい? って言いながらもうやってるじゃないですか。そこ […]

JINKI 116 アンヘルと回転寿司にて

「みんな! 今回のキョムの迎撃お疲れ様! ってことで、ささやかながらお祝いの席として」  早速ビールにありつこうとする南をエルニィは制する。 「いやいや、って言うかさ……何でそのお祝いの席がここなわけ?」  ゴゥン、とベ […]

JINKI 115 雨、すれ違う心

「よぉーし! 今日はここまで! お疲れさん!」  現場主任の号令がかかり、工事現場の男たちは帰路に入っていた。 「いやぁ、しっかし疲れますね、この現場も」 「そう言うなって。どうだ? この後、一杯?」  同調しかけて、そ […]

JINKI 114 奇跡と喧騒の一日

「うん! 今日のお味噌汁もとってもいい味!」 「あっ、さつきちゃん? ごめんね、ちょっと遅れちゃって……」  その声を聞いて台所へと欠伸を噛み殺しながら起きてきた赤緒は、味噌汁の仕込みを行う影に瞠目していた。 「ヴァ、ヴ […]