JINKI 25 ブロッケンの影を討て

『こちら本部基地より、コード72Mへ。通信環境の是非を問いたい』  その言葉に無線を取り、言葉を返していた。 「こちら72M。問題ない。現在、輸送機は敵当該基地の上空を通過中。降下位置まで、三分」 『了解。輸送中の迎撃に […]

レイカル 6 五月「レイカルと五月病」

「ヒヒイロ、大変なんだ! 創主様が!」  突然に駆け込んできたレイカルにヒヒイロは困惑する。元々、落ち着きのない性格ではあったが、息を切らして肩を荒立たせたその様子にヒヒイロは落ち着くように促す。 「待て待て。どうしたと […]

JINKI 24 束の間の休息を

「小河原さん、さつきちゃんとデートしてくださいっ!」  両兵は橋げたを眺めつつ、その言葉を聞いていた。赤緒の表情を見やり、それから額へと手をやる。 「ひゃっ……! 何するんですか!」 「……熱でもあるんじゃねぇかって。オ […]

JINKI 23 ベストフレンズ

「……赤緒ってば最近、怪しい」  切り出したマキに泉は能天気に頷いていた。 「それは……その通りかもしれませんね。だってあのロボット、柊神社で匿っているんですから」 「そうじゃなくって! さ。今日だって帰りにちょっと買い […]

JINKI 22 キョムの幕間

「カリス。強化人間とは言え、砂糖を入れ過ぎです。身体を壊しますよ」  対面に座ったハマドの忠言にカリスは渋い顔を作った。 「……うっせぇな。オレの勝手だろうが」 「いざという時に病気で倒れられても困るんですよ、まったく… […]

JINKI 21 月に乾杯

「南。メルJのシュナイガー、まだ修復の目処が立たないの? いい加減、装甲の一つも直してあげないと血塊炉が駄目になっちゃうよ?」  エルニィの発した言葉に南は額に手をやっていた。 「うぅーん、金づるには話を通してあるんだけ […]

レイカル 5 エイプリルフール「レイカルの大きなウソ」

「レイカル。ねぇ、知ってる?」 「あっ! お前、そのパターンはまた私に大嘘を吹き込む奴だな! もう騙されないぞ!」  構えたレイカルがデザインナイフで威嚇する。それをラクレスは余裕ありげな笑みを浮かべて頭を振るのだった。 […]

JINKI 20 彼女の戦い

「ねぇねぇ。赤緒、今日の晩御飯はどうするの?」  珍しく買い物に付き添ってきたエルニィへと赤緒は思案していた。 「そうですね……。魚の煮つけなんてどうでしょうか?」 「おっ、いいね。ボク、日本食は好きだよ。さつきと赤緒が […]

JINKI 19 アンヘルの勉強会

 戦車大隊の火線が咲き、中空を舞う黒カラスを縫い止めようとした。しかし敵機は翻弄するかのように自衛隊へとプレッシャーの光条を見舞う。 「て、撤退ーっ! 敵が来るぞ!」  指示が飛ぶ前に、一気に至近へと肉迫した《バーゴイル […]

レイカル 4 「好敵手(とも)の誓いを」

「ねぇ、ユーリ。持て余してるなー、とか思ってる?」  問いかけられてユーリは眼鏡のブリッジを上げた。芳しいコーヒーの香りが漂ってくる。故郷ほどではないが、日本のコーヒー文化も悪くはない。  薄暗闇の喫茶店では相棒であるオ […]