『阪神レオポンズの救世主! バルクス・ウォーゲイル選手! ホームラン記録更新です!』 レポーターの声が酒の席でも妙に残響する。 バルクスは、傾けたウイスキーのグラスに映り込んだテレビの極彩色のスポーツ番組を視野に入れ […]
投稿者アーカイブ:綱島志朗公式サイト管理人
レイカル 3 「レイカルのひな祭り」
「創主様。なにやら視線を感じます……。敵の気配かも……」 パーカーのフード部分に隠れていたレイカルが不意にそのようなことを言い出したものだから、作木は困惑した。 覚えず周囲へと視線を配る。その眼差しに警戒が宿った。 […]
JINKI 17 さつきの一日巫女体験
「うぅ……ごめんなさい……」 天井を睨んだ赤緒は盛大にくしゃみをする。五郎が体温計を手にしていた。 「38℃。風邪ですね」 嘆息をついた五郎は額に手をやる。 「どうしたものでしょうか。これから地鎮祭があるのですが…… […]
JINKI 16 その手に掴むもの
離れていく。空だ。遥かなる青空。その距離を埋めようと手を伸ばして、同期した鋼鉄の腕が空を掻く。 あ、と一呼吸吐いた時には、断崖から突き落とされた機体は地上へと激突していた。背筋にかかる衝撃と激痛。脊髄が砕けたのかと思 […]
レイカル2 バレンタイン「乙女の戦場」
「乙女の戦場の季節がやってきたわよ、小夜」 スイーツバイキングで不意にそう切り込んできたナナ子に、小夜は訝しげな眼差しを注いだ後、額に触れた。 「……何?」 「いや、熱でもあるのかなー、って」 「小夜! 悔しくないの? […]
JINKI 15 陽だまりの教室で
「……で、戦国時代ってのはそもそもの始まりは守護大名が……」 「あの……ジュリ先生」 おずおずと手を挙げた赤緒に、黒板を指示棒で突く赤髪の女性が振り返る。 「どうした? 赤緒」 「いえ、その……。純粋に疑問なんですけれ […]
JINKI 14 退けない戦い
柊神社の鳥居の前でむすっとしている二人へと赤緒は目を向けていた。 片や、水色の髪をカニバサミの髪留めで結ったルイ。もう片方はトーキョーアンヘルの頭脳たるエルニィだ。 そういえば、この二人はあまり話しているのを見たこ […]
JINKI 13 二つの世界
誰かに優しくしたところで、それが報われることはない。 それを十二歳にして知れたのは幸福と呼ぶべきか、あるいはこの世の残酷な側面を垣間見た不幸か。 「彼」には名前がなかった。
JINKI 12 災厄の華
「今日よりお前たちを統率する」 そう口にした女に、カリスは胡乱そうな眼差しを向けていた。 漆黒の長髪に、黒コート。携えた手には一振りの刀。
JINKI クリスマス 聖夜を描いて
「あっ、あのっ……ルイさん。お疲れ様です」 《ナナツーマイルド》のコックピットから出てきたルイにさつきは会釈する。二機でようやく一人前の新型人機、《ナナツーライト》と《ナナツーマイルド》は姉妹機であるのを強調するように揃 […]