JINKI 130 眠れぬ夜に

『さぁー、今週もやってまいりました、DJツナがお送りするラジオ、エブリナイトトーキョー。今週のおたよりは、ラジオネーム“今夜も不眠”さんからのリクエストです。えーっ、“毎週ラジオ欠かさずに聴かせてもらっております。早速な […]

JINKI 129 ほんのひと時のティータイムを

「よっ、と……。《モリビト2号》、立脚に異常なし、です」  赤緒はステータスを一個ずつ確認しつつ、上操主席の反応を見る。  モリビトの指先まで伝った神経をマニピュレーター越しに認識し、よし、と首肯する。 「こちら下操主。 […]

JINKI 128 ワルキューレの園で

 黒く染まった地平を鋼鉄の巨人が行き交う。  踏みしだかれる砂礫に、悲鳴さえも封殺する戦場。  ――分かっている。  これがロストライフ現象。これが、命を完全に絶ち切る最果ての大地だ。  黒カラスの巨体がその手に携えたラ […]

JINKI 126 簡単なAIのお仕事

『コンニチハ、両兵クン』  柊神社の門前で挨拶する背を丸めた格好の白いマスコットに、両兵は胡乱そうに眉をひそめる。 「……何だ、てめぇ……」 『コンニチハ、両兵クン。ボクの名前はマジロ。アンヘルのマスコットメカさ』

JINKI 125 模造師は嗤う

 カプセルの中に入れられた縮小された《モリビト2号》に、ジュリは首を傾げる。 「何、それ」 「分からんか? プラモデルらしい」 「それくらいは分かるわよ。言いたいのは、何でそんなものをわざわざ持って私の前に現れたのかって […]

JINKI 124 プロジェクト、BG707

 流線型のシルエットに、南は先頭車両へと視線を流していた。  それと同期するかのようにアナウンスが入る。 『どうですか? この最新鋭の超特急は。何せ、南米からの人機の技術が入っていますからね。物が違うでしょう?』  鼻高 […]

JINKI 123 ルイとエルニィのゲーム奮闘記

「……ん、これクリアしたらラストだねー」  ふわぁ、とエルニィが欠伸を噛み殺す。ルイはその隣でコントローラーを握ったままスタッフロールを見つめていた。 「……それにしたって疲れたぁ……いくらボクが天才だからって、三日三晩 […]

JINKI 121 幸せなユメを

「……ん、眠れない……」  さつきはふとそう呟いて身を起こす。  特に目の冴えるような何かをした覚えはなかったが、何となく眠れない夜と言うのはあるものだ。  台所で水を飲んでから、また寝入るとしよう。そう考えて、降りてく […]