【1】「虚飾の舞台」 人機は精密部品の塊だと聞かされ、レクリエーションルームから望む格納庫を案内される。しかし、妙な取り合わせだと勝世は車椅子を押しながら考えを巡らせる。 片手を負傷してギプスを巻いている黒髪の少年は […]
カテゴリーアーカイブ:JINKINobel/著 シチミ大使
JINKI 315 ご褒美のあとで、あなたと
デッキブラシをごしごしと走らせるさつきはふぅ、と一呼吸ついていた。 「思ったよりも汚れちゃっていたなぁ……。やっぱり連日模擬戦ってなると、想定以上って言うか……」
JINKI 314 天より落ちて、地に生まれる
今日も今日とて教職は疲れて仕方がないのだが、なずなにしてみればこれも隠れ蓑の一つ。疎かにするわけにはいかないとアパートの扉の鍵を開けたところで声が返って来る。 「ああ、おかえり。姉さん」
JINKI 313 おやすみを言うのは
「ではこちらの寝具はどうでしょう? お二人にお似合いですよ!」 販売員の上機嫌な声を受けてメルJはぎこちなく目線を向ける。 「……おい、小河原。これはどう返せばいいんだ」
JINKI 312 頑張り屋のメモ帳
ひぃふぅみぃ、と数えてから赤緒は納品書の数と照合する。 「えっと……これがこうだから……これが、こうで……」 「おい、赤緒! いつまで納品書と睨めっこしてんだよ! 早く、次の仕事に取りかかんなくっちゃ間に合わねぇぞ!」
JINKI 311 尽きない物語を聞かせて
どこまでも深く潜るように、宵闇は果てしない。それでも、どこかで線引きをしなければいけないと、下操主席の両兵は口にする。 「いいな? 何があろうと、今回の作戦成功は絶対なんだ。むしゃくしゃだとかは柊神社に帰ってからにしろ […]
JINKI 310 運命の分岐点
推進剤を焚いて血塊炉の出力を全開に設定したとしても、人機が砂漠地帯の接地面積に対して最適解を取ることは難しい。
JINKI 309 ルイと次郎の予防接種
「……ルイさーん、次郎さーん。……本当にどこ行っちゃったのかなぁ……」 抱えたジロウがぷぎぃと鳴きかけたので、大慌てでルイはその口元を塞ぐ。 「……黙りなさい。死にたいの?」
JINKI 308 朝陽が昇るまでに
「青葉。これ」 授業の終わりにルイから差し出されたのはチケットである。赤と緑の豪奢な紙に印刷されているのは、「ご招待券」と言う大層な印字だ。
JINKI 307 いい人の条件
生憎の雨空が続いており、そう言えばそろそろ梅雨時か、と両兵は柊神社の軒先で感じ取る。 「痛ってて……昨日は飲み過ぎちまったな……」 日本の低気圧は思ったよりも堪える。片頭痛を少しでもマシにしようと台所に向かったところ […]