街は色めく。 その喧噪にどこか巻かれたように、作木も少しだけ挙動不審になってしまう。何だか全体的に急かされるような空気を纏っていて、どうにも気もそぞろだ。
カテゴリーアーカイブ:オリハルコン・レイカルnobel/著 シチミ大使
レイカル77 2月レイカルと戦友(とも)チョコ
「じゃあ、勝負の形式は一本勝負。先にダウンしたほうの負けね」 ナナ子が取り仕切るのを、小夜は視線を振り向ける。 「(いいけれどさ……これって意味ないんじゃない?)」
レイカル76 1月 レイカルと一年の抱負
「これと、これと……あとこれを」 文具屋で買い付けた一式を買い物袋に入れて、作木は年明けの冷たい風が吹き抜けていく都市部を踏み歩く。まだ年が明けて二日目――そのせいか開いている文具屋を探すのも一苦労であったが、凍える呼 […]
レイカル75 12月 レイカルとサプライズサンタ
サンタクロースと言うものを意識し始めたのは、恐らくは幼稚園時代であったと思うのだが、その頃から子供に似つかわしくない達観があったような気もするのだ。 だからこそ、夢を与える側になってからの立ち振る舞いには気を付けなけ […]
レイカル74 11月 レイカルと裁縫日和
大人になってみると、案外季節の機微と言うのは失われるもので、小夜はテレビからもたらされた報告にふと気づく。 『東京は例年よりも四日早く、木枯し一号が吹きました!』
レイカル73 10月 レイカルと秋の心得
「そこそこー! ナナ子、狙い目ぇーっ!」 小夜が囃し立てると、ナナ子はふふんと胸を反らして構えを取る。 「さぁ、覚悟なさい! 削里さんに作木君! ナナ子ぉーウルトラスーパーデラックス……」
レイカル72 9月 小夜と過ぎ去りし夏の祭典に
猛暑を超えて少しはマシになったかと思ったら生憎の雨模様で、小夜は陰鬱なため息をついていた。 「……この時期っていつもテンション下がる……」 「こう天気が崩れると、なかなかイベントも難しそうだもんね。撮影はどうなってるの […]
レイカル 70 7月小夜とカグヤと七夕の季節
テレビでパンダが笹を食べているのを目にして、そう言えば、と小夜は思い出していた。 「……明日って七夕じゃない」 「うん? そんなことで思い出しちゃって。小夜もカレンダー通りの仕事じゃなくなったのかしらね」
レイカル 69 小夜と配信者の世界
機材の準備はオーケー。 マイクの感度も申し分ない。
レイカル 68 小夜とオタクへの道
そう言えば、幼少期には自ずと魔女っ娘に憧れてきた気がする――それも漫然としたものであろう。 周りがそちらに興味があったから、自分もというだけの代物に過ぎない。所詮、子供の世界と言うのは流れ流されがあるものだ。