レイカル36 9月 カリクムとひと夏の別れ

「すっかり涼しくなってきたわねー、小夜」  ベランダから洗濯物を取り込んだナナ子の言葉に、小夜はうーんと思い悩む。 「何よ。この世の不幸が一身に降り注いだみたいな煮え切らない顔しちゃってさ」 「……まぁ、今年も何だかんだ […]

レイカル35 8月レイカルと縁日

「だから! 最強の虫はトンボだ! 何回言ったらわかるんだ、お前はー!」  レイカルの物言いにカリクムが突っかかる。 「いーやっ! タガメだね! タガメの顎を見たことがないだろ? あれはすごいんだからな!」

レイカル34 7月 レイカルと海開き

「ヒヒイロ! 大変なんだ!」  例の如く飛び込んできたレイカルに、ヒヒイロはまたか、と額を押さえる。 「……言っておくが、鍛錬しながらになるぞ。どうしたのじゃ、レイカル」 「ああ、それは……って、ウリカル?」

レイカル33 6月 カリクムと長雨の夜に

「長雨って憂鬱よねー」  そう口火を切ったナナ子に、小夜はどんよりとした面持ちで応じる。 「そうねー……梅雨って何だって、日本だと毎年来るのかしら」 「洗濯物は乾かないし、髪の毛はべとべとになっちゃうし、湿気で体調も悪く […]

レイカル32 5月 ウリカルとこどもの日

 拳を破、と勢いよく突き出したところで、それを風と受け流されてウリカルは続いて蹴りに繋ぐ。  勢いを完全に殺し切り、ヒヒイロはこちらの攻勢を読み切って手でさばいていた。 「そこまで。よくやれるようになってきたのう、ウリカ […]

レイカル31 4月 レイカルとお花見

『明日は広い地域で雨になるでしょう。夜には冷え込みますので、春先の防寒はしっかりと!』 「げっ……ちょっと、小夜ー。生憎の雨ですって。いやねぇ、せっかく花見に作木君を誘ったって言うのに、これじゃあお流れかもって……小夜? […]

レイカル29 2月 レイカルと節分

「……創主様。これは妙です」  買い出しをしていた作木は、フードの中に隠れていたレイカルの言葉にハッと身構える。 「何か……オリハルコンの気配でも……」 「いえ、そうではなく……。今日はずっとそうなのですが……何なのです […]