「むむっ……創主様。何だか妙です……」 フードの奥で声にしたレイカルに作木は振り返る。 「妙って……?」 「おかしいんです。今日だけで何人も……まさか、あれは新種の武器なのでは?」 作木は慌てて戦闘姿勢に入ろうとする […]
カテゴリーアーカイブ:オリハルコン・レイカルnobel/著 シチミ大使
レイカル 15 二月「レイカルとうるう年」
「……創主様。今日私は……とんでもないことを知ったかもしれません……」 青ざめたレイカルに枕もとでそう言われてしまえば、如何に微睡みの途上であっても自分は起きざるを得なかった。 震えたレイカルは本当に、この世で最も恐 […]
レイカル 14 一月「レイカルの雪合戦」
「創主様っ! 創主様! 起きてください!」 布団を揺さぶられ作木は眠気の残る瞼を擦っていた。 「……どうしたの? レイカル。まだ朝早いんじゃ……」 「そうではありません! ご覧ください!」 カーテンを開いたレイカルが […]
レイカル 13 十二月「レイカルの大晦日」
「……今年ももう終わりね……」 窓際で呟いた小夜の物憂げな表情にナナ子は自身の作業を進めつつ応じる。 「何? ため息ついちゃってらしくない。トリガーVの続編決まったんでしょ? 来年も大忙しじゃない。……あー、そっか。小 […]
レイカル 12 十一月 「レイカルのバースデイ」
「創主様! ヒヒイロの修行へと行って参ります!」 快活に声にしたレイカルに、作木は首肯する。 「うん。行っておいで」 しかし、ラクレスが佇んだまま動かないのを目にして、レイカルは疑わしい眼差しを向けていた。
レイカル 11 十月「レイカルのハロウィン」
ふと、帰ってくるなり部屋の電気が点かないのを、作木は訝しむ。 「あれ? 電気代、払い忘れたかな……?」 なら仕方がない、と歩を進めた、その時であった。 足元がワイヤーを引っかけ、よろめいたところにクッションが顔面に […]
レイカル 10 九月「レイカルのお月見」
「あれ? レイカル……。どこに行ったんだろ?」 夕飯の準備を行っている間にレイカルは部屋から忽然と姿を消していた。視線を巡らせる作木にラクレスが指差す。 「ここです、ここ」 レイカルは毛布に包まっている。涼しくなって […]
レイカル 9 八月「夏の思い出」
ビーチは戦場。 ――とばかりに、小夜は張り切っていたのだが、実際作木の軟弱体質にも困ったもので、早速パラソルを置いて、その陰で涼んでいる。 小さな携行扇風機を手にし、既にぐったりモードだ。 「おおっ! 砂浜の中に何 […]
レイカル 8 七月「レイカルの夏休み」
扇風機を回していると、レイカルが口を大きく開けて、あーと声にする。 「すごいです! 創主様! こいつの前に座って、あーって言うだけで、声が拡張します! 新種のアーマーハウルなのでは?」 「いや、あの……。そういうために […]
レイカル 7 六月「レイカルのあめふり」
「……やみませんね……雨」 窓辺で降りしきる雨を眺めていたレイカルに、作木は意識を振り向けていた。じぃっと外を凝視するレイカルに、作木は応じる。 「梅雨だからねぇ」