JINKI 44 別の未来像

 廊下で見知った影を見つけて、ジュリはその襟首を掴んでいた。

「……何で、あんたがここにいるのよ」

 首根っこを引っ掴んだ相手は悪びれもせずに応じる。

「失礼だな。八将陣、ジュリ。学徒ならば学校に通うものだ。例外はない」

 応じてみせた黒髪の少女は平時と変わらなく読めない笑みを浮かべる。

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