『柊、《モリビト2号》の反応速度、三拍鈍いぞ、何やってンだ』 対峙するのは《ナナツーライト》である。 自衛隊の試験場にて、赤緒の操る《モリビト2号》と両兵とさつきの駆る《ナナツーライト》は、互いにプレッシャー兵装を携 […]
カテゴリーアーカイブ:JINKINobel/著 シチミ大使
JINKI 177 前に進む理由を
「うん? 何をやっとるンだ、お前らは」 いつものように朝食にありつこうと柊神社を訪れた両兵は、めいめいに体操服に身を包んだアンヘルメンバーを認め、首をひねる。 「ああ、両兵じゃん。ちょうどよかったね、奇遇って奴」
JINKI 176 神様のオシゴト
「あー、まぁーた大暴落だよ」 パソコンと向かい合ってそう声にしたエルニィに、赤緒はお茶を持って来るなり画面を覗き込んでいた。 「何です? それ」
JINKI 175 空を駆ける
しかし、と不愉快にもなるものだ。 「どうして私が……旅客機の護衛などを」 ぶつくさとぼやく自分に下操主席に収まったルイは苦言を漏らす。
JINKI 174 時が止まれば
「もう……まだなのかな、小河原さん……」 腕時計に視線を落とす。 学校帰りに買い物に寄るからと、呼び付けたのは両兵のほうだと言うのに、赤緒は待ちぼうけを食らっていた。
JINKI 173 メカニックの乙女道
「お邪魔しまーす……って、誰も居ねぇでやんの」 一応はインターフォンを鳴らして窺ったものの、人の気配は皆無で、シールは肩透かしを食らった気分であった。 「境内のほうには……格納庫か。いいのかねぇ、こんなに無防備で。とは […]
JINKI 172 絆の二重奏
刻むのは一定のリズム。 そうなのだと規定した自身を旋律に乗せ、そっと弾いていく。 それは自分自身の細分化、誰かのメロディ、誰かの音程。
JINKI 171 黒の女と荒地の少女
訪れたのは静謐。 全ての事象が後れを取り、そんな中でただ一つ――漆黒の機体と向かい合う巨躯だけが視野に入る。 一体、何が起こったのか。
JINKI 170 親と子と
「――家族会議をします」 赤緒の声に、エルニィと南、それにメルJとルイがそれぞれ買い物かごに詰め込んだものを卓上に出す。 「いや、ボクは止めたんだよ? でもなぁ、南が……」
JINKI 169 エルニィの家で
「あっ、立花さん! そんなところで寝転がっていると、風邪を引きますよ」 「あー、うん。小うるさいなぁ、赤緒は。ボクのおかんじゃないんだからさ」 エルニィは寝転がりながらスナック菓子を頬張っていると、今度はさつきからの注 […]