「あれ? さつきちゃん、それってお世話になっていたって言う旅館への?」 赤緒が声をかけたのはさつきが書き綴っている手紙の書面を見かけたからであった。 「あ、はい。できるだけ毎日欠かさずに、私はアンヘルでお世話になってい […]
投稿者アーカイブ:綱島志朗公式サイト管理人
JINKI 159 メルJの理由
「ふわぁ……おはようございます、ヴァネットさん……」 欠伸混じりに部屋から降りてきた自分に対し、メルJはいつものように射撃訓練――かと思いきや、今日は何やら神妙な顔つきをしてテーブルの一角を睨んでいる。 何だかそれが […]
JINKI 158 声で届けられるもの
「ふわぁ……おはようございます、立花さん。ルイさん。……朝から何を?」 「しーっ。赤緒、今から始まるんだから、ちょっと黙っててよね」 「始まるって……日曜日ですよ、今日は。それなのに、お二人とも早くから目を覚まされて…… […]
JINKI 157 それぞれの聖夜に
「ねぇ、赤緒。最近暑くなってきたし、そろそろあれかなぁ?」 エルニィに尋ねられ、赤緒は首を傾げる。 「あれ、と仰るのは……?」
レイカル27 レイカルとバースデー アフター
「あれ? 僕のデザインカッターはどこに行ったっけ……」 「ここに。作木様」 ラクレスが差し出したので、それを受け取ろうとして、はてと戸惑う。
JINKI 156 誇りある職務を
『――ご覧ください! これが彼の――アルベリッヒレインです!』 その言葉と共に標的へと重火力が撃ち抜いていく。 肩口にガトリングガン、そして胸部には二門のプレッシャー兵装、その手に携えたアサルトライフル――どれを取っ […]
JINKI 155 思い貫くのなら
視界に入ってしまったものは仕方なく、かといって無視もできない性質なので、ジュリは問いかけていた。 「……あんた、瑠璃垣なずな……」 「あれぇ? 高等部のジュリ先生じゃないですかぁ? 何かご用で?」
JINKI 154 うららかな春のお茶日和に
「うーん……ここんところをこうして……んで、ここがこうなって……」 エルニィは回路を繋ぎつつ、後頭部を掻いていると、不意に鼻孔に芳しいにおいが漂ってきて部屋から飛び出す。 「なになにー! なに美味しそうな匂いさせている […]
レイカル26 11月 レイカルと七五三
「創主様、今日は何だか……妙です」 フードに隠れたレイカルがそう耳打ちするものだから、作木は首を傾げる。 「妙って……?」
JINKI 153 ドキュメンタリーを撮ろう
『……今日もアンヘルの朝は早い。起き掛けの間抜け顔を見せるのは柊赤緒さん(16歳)、このトーキョーアンヘルではこんなでも操主を務める逸材だ。彼女が操るのは《モリビト2号》、今は……えーっと……格納庫に……うん、ある。昨日 […]